篠田桃紅の展示

阪急うめだギャラリーにて開催の篠田桃紅の展示を観てきた。

おもしろかった。

一つめ。見せ方。展示即売なのに、会場の4分の3くらいは写真。篠田桃紅の家、仕事場、道具、着物等。スペースもゆったりとられていた。

105歳で現役の現代美術家がどう暮らしているのか、みなさん興味あるでしょ、と言わんばかり。で、ひと通り見たなという頃に作品が少しずつ出てくる。

ゆえに来場者は売り付けられてる感があまりしない。まずは知っていただいて、買いたい人は買ってね~というスタンスが伝わってくる。

二つめ。

見事なくらい良い作品から売れていた。題材と構成、手数の多さが決め手かな。彼女の場合抽象だから、構図はすごく重要だと思う。

買うほうは自分のお財布からなので作家より真剣だと、とあるコレクターが言ってたのを思い出した。それほど、僅かとも思える差が売れた売れないの差になっていた。

作品について。

篠田桃紅の作品はレイヤーを重ねたように見える。リトグラフが顕著。それが奥行きを出している。一方、文字になるとそのレイヤー感は浮遊感をもたらす。

彼女の最初の個展のとき、根無し草と評されたと、随筆の中で不満げに書かれていたと記憶しているが、その言葉の選び方が適切でないとしても、言いたいことが分からなくもないなと思う。しかしその後抽象に向かって成功したのだから良いではないかと思ったり。

作家にとって痛手とも思える出会いや批評が、何に繋がっていくのか、繋げていくのか。たくさんの成功した人たちの共通項は、失敗から何を学ぶかだと言うが、本当にそうだと思った。

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