書壇こぼれ話〜入木道〜

書道は入木道(じゅぼくどう)とも言われる。その話を先生が淡々と説明していく。

書聖が木に書いたところ、墨が深くふかく入った。それで入木道と呼ばれるようになった…云々。

「あなた、分かった?」

「え…」

「だからね、墨が深く入っていったのよ。」

「はぁ…」

(なんでそんなこと分かったの?木を切って確認したの?他の人と比べてみたの?)と伝説を現実的に検証したがるアホさと無敵さ。

怪訝な顔をしている私に先生は突然…

「だからね、金太郎飴みたいなもんよ。あなた、金太郎飴知ってるでしょ?」

「…きんたろうあめ…?!」

「切っても切っても金太郎が出てくる、あれと一緒よ。分かるでしょ?」

「?!?!?!」

そのやりとりを、後ろの席の人が笑いをこらえて、真っ赤ヤカンみたいになっていた。

というわけで私の入木道は金太郎飴と結び付いている。それどころか、金太郎でなくても切っても切っても同じ柄が出てくる飴を見るたび、入木道を思い出す。

しかしそういう楽しい教室で良かったと思う。

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