関東へ

突然ですが…

引っ越すことになりました。

 

今後の活動の中で、東京へ簡単にアクセスできる環境が必要で

どうしたものかと考えていたところ、話がやってきました。

 

迷いなくというとちょっと嘘ですが、喜んで乗ることにしました。

東京から少し離れた関東圏にしばらく仮住まいします。

 

奈良には好きで住んでいて、近い人たちはずっと奈良に住むものと思ってくれていました。

もちろん私もそう思っていました。

東京へのアクセスは、奈良に住んでいることを前提として考えていたので、引っ越すことは頭に全くありませんでした。

しかし、話が来たとき、ああそんな方法があるのか…と。

 

変わり身の早さも、奈良でやろうと言っていたことも、何なんだという指摘が、きっとあると思うのですが。

こんな物語の一節があります。

 

 

「ある店の主人が、世界で最も賢い男から幸福の秘密を学んでくるようにと、息子を旅に出した。

(中略)

賢者は注意深く、少年がなぜきたかを説明するのを聞いていたが、今、幸福の秘密を説明する時間はないと、彼に言った。そして少年に、宮殿をあちこち見てまわり、二時間したら戻ってくるようにと言った。

『その間、君にしてもらいたいことがある』と、二滴の油が入ったティー・スプーンを少年に渡しながら、賢者はいった。『歩きまわる間、このスプーンの油をこぼさないように持っていなさい』

少年は宮殿の階段を登ったりおりたりし始めたが、いつも目はスプーンに釘づけだった。二時間後、彼は賢者のいる場所に戻ってきた。

『さて、わしの食堂の壁に掛けてあったペルシャ製のつづれにしきを見たかね。わしの図書館にあった美しい羊皮紙に気がついたかね?』と賢者がたずねた。

少年は当惑して、『実は何も見ませんでした』と告白した。彼のたった一つの関心事は、賢者が彼に託した油をこぼさないようにすることだった。

『では戻って、わしの世界のすばらしさを見てくるが良い。彼の家を知らずに、その人を信用してはならない』と賢者は言った。

少年はほっととして、スプーンを持って、宮殿を探索しに戻った。今度は天井や壁にかざられたすべての芸術品を鑑賞した。庭園、まわりの山々、花の美しさを見て、その趣味の良さも味わった。賢者のところへ戻ると、彼は自分の見たことをくわしく話した。

『しかし、わしがおまえにあずけた油はどこにあるのかね?』と賢者が聞いた。

少年が持っていたスプーンを見ると、油はどこかへ消えてなくなっていた。

『では、たった一つだけ教えてあげよう』とその世界で一番賢い男はいった。

『幸福の秘密とは、世界のすべてのすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ』

ー「アルケミスト」

 

 

自分にとってスプーンの油は何でしょう。

この少年のように忘れていなかったか。

つづれにしきをスプーンの油と思い始めていなかっただろうか。

 

そんなことを考えながら、新しい環境へ出発します。

 

 

 

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